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「……何たる失態かしら」 そう呟いた場所は学園エリア一階にある保健室のベッドの中。 普段から健康管理には気を遣っているので滅多に体調を崩すことなどないのだが。 なんでよりにもよって、この日に。 「…そろそろパーティーが始まる頃ね」 本日、二月五日はあるクラスメイトの誕生日である。 超高校級の幸運という肩書で入学してきた、苗木誠という少年の。 特筆すべき才能を持たないにも関わらず、クラス内の人間と大体仲良くなってしまった彼。 そんな彼の誕生日をクラス全員で祝おうと、最初に言い出したのは誰だったか。 そういう行事には普段乗り気でない自分にしては珍しく、やる気を出して準備を手伝った。 学園長に直接交渉して夜間の食堂を貸し切ったのも自分だ。 苗木君は私にとっても大切な友人であるし。 それ以上の感情も持っていたりするのだが、まあそれはいいとして。 少しでも喜んでくれたらと、思っていたのに。 「どうして当日になって熱が出たりするのよ……」 時折咳き込みながらぶつぶつと文句を言ってみるが、原因は明白だ。 プレゼントを何にするか話し合った結果、女子は全員一人一品ずつパーティーの料理を用意することにしたのだ。 買っても良かったのだが、せっかくのプレゼントなのだし、と慣れない料理に挑戦することに決めた。 そして練習の為に冷え込む夜の厨房で夜更かしを続けた結果が、本日の八度五分という高熱を伴った風邪である。 何という本末転倒。 授業にはなんとか出たものの、放課後になると限界が来て保健室に直行した。 結局料理が出来ていないどころか直接祝いの言葉すら言えていない。 既にクラスの者たちには、メールで事情を説明している。 お見舞いに行くと言ってくれた者もいたが、移してしまうといけないので丁重に断った。 まあ、自分一人欠けたところで、別段困ることもないだろうが。 ただ、出来るならきちんと祝いたかったとは思うけれど。 彼は今頃、サプライズパーティーに驚きつつも、きっと嬉しそうにしているだろう。 舞園さんあたりは特に気合いを入れて料理を作っていたようだから、さぞ美味しいものが出来ているだろうし。 「………」 二人が笑顔で楽しんでいる様子を思い浮かべて、もやもやとした気分を抱えながら布団を被る。 眠くなるような時間ではないのだが、やはり身体は疲れているのか、少しずつ睡魔が襲ってきた。 どうせ養護教諭も留守なのだし、このまましばらく寝てしまおう。 ふて腐れたように溜息をついて、ゆっくり瞼を閉じた。 どれくらい時間が経ったのか。 不快感にふと目を覚ますと、全身が汗でびっしょり濡れている。 眠る前より体が熱くて頭痛が酷くなっていた。悪化している気がする。 特別な人の誕生日を祝えないどころか、こんなに体調が悪くなるなんて。 「……苗木君の不運が移ったのかしら」 顔をしかめながら呟いた直後、 「流石にそれはひどいんじゃないかな……」 「……!?」 まさかの返事が返ってきた。 慌てて寝返りを打って反対側を向くと、ベッドの横に椅子に座る苗木君の姿があった。 「な、苗木君…?どうして、こんなところに…?」 「どうしてって…霧切さんが風邪で具合悪いって聞いたから、お見舞いに」 何でもないように話すが、そういうことではなくて。 「移るから来なくていいって伝えたでしょう?大体…パーティーはどうしたの?」 「だって霧切さん、ずっと保健室から出てないみたいだから、そんなに酷いのかなって心配になってさ。 パーティーの途中で、抜けて来たんだ」 「抜けて来たって……」 主役が何をやっているのか。 そんな胸中での突っ込みを感じ取ったのか、苗木君が苦笑しながら口を開いた。 「実はさ、葉隠クンとかセレスさんがこっそりお酒を持ち込んでて。 …知らずに飲んだせいで、結構な人数が酔っ払っちゃって、色々滅茶苦茶になっちゃったんだ」 「……」 人の誕生パーティーで何をやらかしているのだ。 思わず遠い目をしてしまう。 「それでさ、逃げて来たって訳じゃないんだけど…舞園さんに教えてもらって、おかゆ作ったんだ。 食欲ないかもしれないけど、何か食べた方がいいかと思って」 あんまり美味しくはないかもしれないけど、と笑う彼を見て。 何とも言えない気持ちで胸がいっぱいになった。 「…せっかくの誕生日にわざわざ病人のところに来るなんて、とんだお人好しね。…移っても知らないわよ」 「あはは…気を付けるよ。でもさ、弱ってる時はちゃんと誰かに頼ってね。霧切さんはしっかりしてるけど、女の子なんだからさ」 「……っ」 それはもしかしてわざと言っているのか。 「…そういうのは男女差別と言わないかしら」 「えっ!?ち、違うよ!そんな意味じゃなくてさ!」 「ふふ…冗談よ。おかゆ、ありがとう」 どうにも照れ臭いのを誤魔化しつつ、彼の作ってくれたおかゆを手に取る。 今まで気付かなかったが、他にもスポーツドリンクやタオル類、熱冷ましなども持ってきてくれている。 なんとも至れり尽くせりだ。恐らくは、舞園さんや大神さんあたりの気遣いだろうが。 「……苗木君。誕生日、おめでとう。…プレゼントは無いのだけど」 自然と微笑んで、言いたかった言葉を贈る。 体調は悪いままだが、こうして直接言えただけでも良しとしよう。 偶然とはいえ、二人きりで言えたのだし。 「あ、ありがとう。プレゼントなんていいよ、そんなの。あのパーティーの準備とか、霧切さんもやってくれたんでしょ? 気持ちだけで十分、嬉しいから」 慌てたように言う苗木君の顔は何故か少し赤くなっている。 何だろう、まさかもう移してしまったのだろうか。そんな馬鹿な。 「……熱がある時に笑うと、なんか…すごく可愛いね」 「……!?」 おかゆを噴き出しそうになって思わず咽込んだ。 そういえば忘れていたが、今の自分は汗ばんでいて、顔は紅潮しているだろうし目も潤んでいるはず。 そんな姿でずっと会話をしていたのか。 一気に羞恥に襲われる。 苗木君を見ると、言ってから恥ずかしくなったのか顔を赤くして俯いている。 何故言う前に気付かないのか。 (…もしかして、苗木君も酔ってるのかしら) 結局、食べ終わった後部屋に送ってもらうまで、終始二人して赤くなったままだった。 総合的に考えて、良かったのか悪かったのかよくわからない日。 だが少なくとも、悪い日ではないだろうと思ったから。 もし彼に風邪を移してしまったいたら、今度こそ自分で作ったおかゆでも持って、看病しに行こうと決めた。
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目次 【時事】ニュース江ノ島盾子 RSS江ノ島盾子 口コミ江ノ島盾子 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 江ノ島盾子 『ダンガンロンパ』キャラ投票の結果発表。5000以上の投票でトップになったのは? - 電撃オンライン Let sティータイム 『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』×銀座「銀色猫喫茶室」(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ダンガンロンパ」とコラボ開催!江ノ島盾子等おなじみのキャラクター達が登場の他、希望ヶ峰学園が城娘に!?【御城プロジェクト RE】:時事ドットコム - 時事通信 Switch『ダンガンロンパ』情報まとめ。ナンバリング3作品の特徴や新作ボードゲームの内容をチェック(ファミ通.com) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ダンガンロンパ』シリーズ人気キャラを選ぶ投票企画が26日スタート。『1』と『2』のキャラクターを紹介 - 電撃オンライン スイッチ『ハッピーダンガンロンパS』実機プレイ初公開!平和(?)なボードゲーム (2021年9月30日) - エキサイトニュース <トライブナイン>アカツキ×トゥーキョーゲームス テレビアニメが2022年1月スタート 石田彰、堀江瞬が出演(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ダンガンロンパ』校章チャーム付きホログラムアクリルキーホルダーが「アニメイトゲームス プライズ」に登場 - アニメイトタイムズ あのキティちゃんも“論破!”『ダンガンロンパ』と「サンリオ」がコラボ (2021年8月16日) - エキサイトニュース 『ダンガンロンパ1・2 Reload』のドット絵モチーフのトレーディング商品2種の受注を開始!!アニメ・漫画のオリジナルグッズを販売する「AMNIBUS」にて - PR TIMES Switch版『ダンガンロンパ』“ファミ通DXパック 選べるアクリルスタンド”が登場。62種から好きなキャラクターを選べる - ファミ通.com 『ダンガンロンパ』シリーズ10周年!公式記念グッズ第4弾は10周年記念デザインカードケースに主要キャラ全47名のドレスアップ衣装の缶バッジ、フォトカード、アクリルフィギュア! - 電撃ホビーウェブ 不敵な笑みを浮かべた表情が魅力的!『ダンガンロンパ1・2 Reload』江ノ島盾子がモノクマを従え「POP UP PARADE」シリーズからフィギュア化! - 電撃ホビーウェブ 初代「ダンガンロンパ」キャラクター人気ランキングTOP16! 第1位は「霧切響子」【2021年最新調査結果】(1/4) | ねとらぼ調査隊 - ねとらぼ 『ダンガンロンパ1・2 Reload』のオリジナルグッズが販売開始。苗木誠、狛枝凪斗などがアーティスティックにデザインされたTシャツやスマホケースが登場 - ファミ通.com 『ダンガンロンパ1・2 Reload』のAni-Art Tシャツ、BIGジップトートバッグなどの受注を開始!!アニメ・漫画のオリジナルグッズを販売する「AMNIBUS」にて - PR TIMES 『Identity V』×『スーパーダンガンロンパ2』コラボが開催中! - Game Deets さよなら絶望学園!『Identity V 第五人格』×『スーパーダンガンロンパ2』コラボイベント開催 - PR TIMES 『ダンガンロンパ』10周年記念本『ダンガンロンパ ディケイド』予約受付開始。ビッグタペストリーやトレーディング缶バッジなど記念グッズ多数登場 - ファミ通.com 『ダンガンロンパ』10周年記念生放送の最終回に豊口めぐみさんが出演決定 - 電撃オンライン 「ダンガンロンパ」9月17日の記念生放送に豊口めぐみさんが出演!TVアニメ「ダンガンロンパ3」の一挙配信も決定|ゲーム情報サイト Gamer - Gamer アスキーゲーム 「ダンガンロンパ」10周年9月の生放送は豊口めぐみさんがゲスト出演! - ASCII.jp ★「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」より 苗木誠 モデル ウォッチ・霧切響子 モデル ウォッチ・江ノ島盾子 モデル ウォッチ【受注生産商品】を期間限定で予約販売開始! 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霧「苗木君、『きりん』って十回言ってみて」 苗「ああ、なんだっけそれ…アクションスリップ?」 霧「なんでもいいわ。十回、言いなさい」 苗「…はい。えーと、きりん、きりん、きりん、きりん……」 霧「……では問題です」 苗「はあ」 霧「私の下の名前は?」 苗「え? 響子」 霧「……」 苗「?」 霧「次の問題です」 苗「あ、うん…何、暇なの?」 霧「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足……」 苗「スフィンクスの問題かな?」 霧「では、私の下の名前はなんでしょう」 苗「…響子」 霧「……、……」 苗「霧切さん、何なの、コレ?」 霧「……別に。あなたが知る必要は無いわ」
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840 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2011/05/11(水) 01 21 21.70 ID RgPn0zuS チンデレ:表面上は何の反応もないくせに、下半身は正直な男子のこと 霧「…」 苗「…あの、霧切さん…近い、よ?」 霧「近いと何か困ることでもあるの?」 苗「や…その、ほら、僕はこれでも一応男子なわけで…」 霧「ふふっ…男子だと、何?」 苗「あ、う…」 霧「…頃合いね。苗木君、服を脱ぎなさい」 苗「!?」 霧「ああ、恥ずかしければ上は着たままでいいわよ」 苗「何そのなんの意味もない譲歩…」 霧「早くしなさい、それとも脱がしてほしいの?」 苗「や、やだよ!なんで二人きりの部屋で、僕だけいきなり脱ぎだすのさ…、て、霧切、さん…?」 霧「…そうね。あなただけ服を脱ぐ、というのも不自然ね」 苗「」 霧「…あら。ふふっ…」 続かない 最近SSが投下されないな
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「あっ、霧切さん! ……えっと、おはよう」 「……ええ、おはよう」 顔を合わせるなり、急ぎ足気味に寄って来た苗木君に、少し胸が波立つのを感じた。 思いの外、強い力で抱き締められると、今度は紛れもない動揺を感じてしまった。 結果として、返せたのは様式的な挨拶だけだった。唐突な抱擁に、上手く頭が働かず、数瞬思考が止まってしまう。 何故? どうして? というホワイダニットを繰り返すのは、物心つくころから染み付いた習慣だったが、 ここまで解答への糸口が掴めないのも稀で、巡り巡らせても暖簾に腕押しのように思えた。 「出会い頭に、とんだご挨拶ね」 刺々しさを含んだ語気になってしまったのは、優位性を取り戻そうとしたからかもしれない。 実際の所、彼に翻弄される一方なのは珍しいせいか、慣れない感覚に焦燥を感じてしまうのは確かだった。 「その、つもりだったんだけどね……あの、挨拶というか」 「どういうこと?」 「ほら、霧切さん前に言ってたでしょ、海外での暮らしが長いって。だからこういうのも慣れてるのかなーと思ってさ」 「……そう」 挨拶にしては、力が入りすぎている気がした。苗木君は慣れていないらしい。 そもそもとして、彼はこういう大胆なスキンシップを取ってくるタイプでも無いのに。 勢いのままに身を任せてしまったのだろうか。苗木君の腕のぎこちなさを思うと、そう取るのが正解のように思えた。 「……それで、ね。ふと、考えちゃったんだ。こうしてみたら距離が縮まるのかなぁ、なんて。ごめん、軽率だったし、怒るのも当然だよね」 力無い声だった。私の短い相槌をどう解釈したのかは分からないが、良い様には取っていないらしい。 苗木君は、背中に回していた腕を下ろした。離れてしまうと、縫い付けていた糸が解かれてしまったようで、あまりいい気分がしない。 再び縫い合わせるように、両腕で苗木君の身体を引き寄せた。 「……霧切さん?」 「別に怒ってないわ。そうね、戸惑っていたのは確かだけど」 何となく、焦燥を感じた原因が分かったような気がした。 「こうしていると、警戒心も、心の壁も、全て解いてしまいそうになる……。全てが緩み切ってしまいそうで、少し、焦ってしまったのかもしれないわね。 ……不思議と、心地いいものなのね。人の体温というものは。……それとも、苗木君の体温だから、かしら」 彼の身体から伝わる温度を確かめてみると、安堵を覚えた。 確認出来たのは、ここに苗木君が居て、呼吸をしていて、触れたら温かいという、当たり前の事だけ。 だけどそれだけの事が、何よりも尊い物に思えて、それだけの事で、満たされているように思えた。 腕の力を強めると、彼の身体の感触が鮮明になった。 私よりも小柄で、時々性別も分からなくなるような容姿の苗木君も、やっぱり、男の人だと実感させられる。 少し、私の心拍数が上がったのは、気のせいでは無いかもしれない。 しばらくした後、腕を解いた。名残惜しさはあったが、これ以上この時間に浸る勇気はまだ無かった。 苗木君の肩を掴み、身体を離そうとすると、赤に染まり切った顔が視界に入った。 自分からして来た癖に、される側になると、こうなってしまうのは如何なものだろう。 だけど、私もさっきは同じようなものだったかもしれない。……そう考えると、無性に仕返しがしたくなる。 ふと湧いて来た衝動に身を任せて、苗木君の唇を奪った。ほんの僅かな間触れ合わせるだけだったが、刺激は存外と強い。 そっぽを向く。見なくても、彼の方も呆然しているのが分かった。引き延ばされたような間の後に、何処かずれたことを口にしたのも、そのせいかもしれない。 「え、えっと、さ、これも、挨拶なの?」 「……知らないわよ、したことなんて無いから」
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未来機関第十四支部の会議室にあるホワイトボードにはこんな言葉が記されていた。 "第12回 新世界プログラム・監視者デザイン会議" "No、モノクマ! Yes、プリティ!"をコンセプトにお題の動物から監視者のアバターデザインを決めていくという会議だった。 しかし、蓋を開けてみればその都度しっくり来るデザインが出ず、あれよあれよと気づいたら12回もやっていたというわけだ。 そして司会・進行の十神君が口を開く。 「腐川と朝日奈が欠席だが、過半数に達しているということで始めるぞ」 因みに朝日奈さんは世界食糧会議の特派員として出席している。 何でも世界の飢餓や栄養不足問題をプロテインで解決してくると意気込んでいた。 そしてもう一人、腐川さんは別人格のジェノサイダー翔が表立っているということで本部に軟禁、もとい拘束中。 やはり希望溢れる世界のためとは言え、殺人鬼を野放しにするほど本部は平和ボケしていないようだ。 「前回のテーマ"猫"でも決定稿は出なかったが、今回のテーマは"兎"としよう。各自、兎をモチーフにしたマスコットを描いてみろ」 そして僕らは白紙の紙に各々でマスコットを描き始めた。 描き始めて10分くらいが経過した時だった。 「頃合だ。お前ら、描いたデザインを見せてみろ」 四人の描いた兎のマスコットが一斉に披露されたのだった。 「……えっ!?」 「なん……だと……?」 「ななななんだべっ!?」 「……フッ」 男性3人の困惑を他所に、唯一の女性参加者・霧切さんだけが余裕の笑みを浮かべていたのだった。 「葉隠君のように妙にリアリティでもない、十神君のようにメルヘンチックでもない。……ましてや苗木君のように幼稚なデザインでもない。私のデザインで決まりね」 まさかのドヤ顔で勝利宣言である。 「けーどよぅ、霧切っちの絵からは何か禍々しいオーラを感じるべ」 「おい霧切、俺は"兎"を描けと言ったはずだ。"モンスター"を描けとは一言も言ってないぞ」 「ちょっとあなた達、私の渾身の出来にケチを付けるつもり? 苗木君、あなたも二人と同じ意見なの……?」 ジトリと僕を睨んだと思えば、すぐさま物悲しそうな表情を浮かべて僕を見つめてくる。 何というか、否定しづらい。 「その……すごく独創的っていうのかな。それに結論を急ぐのはまだ早いんじゃないかな? 皆の作品をもっと鑑賞してからでもいいんじゃない?」 「それもそうね……」 「その意見に同感だ。消去法で選考するとしよう。まずは苗木のからだ」 「えっ、僕のがボツなのぉ!?」 「当然だ。お前のデザインは幼稚すぎる。こんな監視者に先導されるなら俺はすぐに強制シャットダウンを選ぶぞ」 「そうね。明らかに対象年齢を間違えているわ。幼稚園児を対象にしたプログラムじゃないのよ」 ぐふっ。 もうやめて、僕のライフはゼロよ! 今すぐ二人にオブラートをプレゼントしたいくらいだ。 「次は葉隠君ね。年賀状みたいなリアルさと"お金ちょうだい"という一言がシュール過ぎるわ」 「奇遇だな。俺もこいつの絵を見ていると監視者というより寄生虫に見えて仕方がないところだ」 「おい、お前ら! 年長者を敬うという気持ちを少しは持ったらどうなんだ!?」 「フンッ、俺は愚民を敬う気はこれっぽっちも持ち合わせてないんでな」 「十神っちに期待した俺が馬鹿だったべ……」 ガックリとうな垂れる葉隠君だった――。 「そういうことだから俺のデザインを採用するとしよう」 「ちょっと待ちなさい、私のデザインが最終案に残っているでしょう?」 「お前のデザインは論外で選考基準には含まれていないぞ」 「聞き捨てならないわね。そのメガネ、度数が合わないんじゃない?」 「何だと……!」 霧切さんと十神君の目線から火花がバチバチ炸裂している! でも、これっていつものように議論は平行線を辿って次の会議に繰り越しちゃうんだよね――。 「おい、苗木」 「えっ、何かな十神君?」 「このままでは埒が明かない、お前が選べ」 「それもそうね。今回の音頭を取っているのは苗木君だし彼に決定権を持たせるのが筋ね」 「えっ、えっ?」 「だからこそ俺のデザインがふさわしいわけだ。選択権を与えられたことを光栄に思え、苗木」 「あなたの選択によって全てが決まるの。……ここまで言えばわかるわね、苗木君?」 二人によるプレッシャーで押し潰されそうだ――! ここは一つ、僕の"運"に賭けて決めようじゃないか! 「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り。……これに決めた!」 そして一枚の絵が選ばれ、監視者のデザインが決定されたのであった。 "第12回 新世界プログラム・監視者デザイン会議" 閉 幕 ――――― 「ふぅー、疲れたー」 処変わってマンションの自室。 仕事を終えて帰宅したら着替えることなくスーツ姿のままベッドにダイブしてしまう僕であった。 「監視者のデザインが決まっただけでも大きな前進かな……」 うつ伏せの姿勢のままボンヤリと考えていると呼び鈴がなった。 ドアスコープから映る来訪者をモニター越しに確認してみる。 ――まぁ、この時間帯に訪れる人がいるとしたら既に目星が付いているんだけど。 「はいはーい、お待ちくださーいっと……」 ドアを開けると目の前には霧切さんがスーツ姿のまま立っていた。 「夜分遅くに失礼するわ。話があるの、入っていい?」 「いいよ。話を聞くだけなら、ね」 そう言って霧切さんを招き入れる。 手短に話を聞くという意味を込めて飲み物を用意せず、リビングの絨毯に胡坐を掻いて聞く姿勢を取る。 彼女も僕の真正面に陣取るように正座をするのであった。 「それで、話って?」 「あの時は……ごめんなさい」 「あの時?」 「会議の時に、あなたの絵を幼稚って言ってしまって……」 「あぁ、あの時の……。いいよ、気にしてないから」 「嘘よ。あなた、困ったら右頬を掻く癖があるじゃない。やっぱり根に持っているの?」 ありゃ、筒抜けだったか。 少しだけね。 ほんの少しだけ。 「でも監視者のデザインが決まったことだし、もう根に持つ必要はないと思うんだ」 「本当に……?」 「うん、本当」 今までの彼女ならポーカーフェイスを保って、相手に腹の内を探られるのは嫌がっていたけれど。 今となっては、包み隠さずに自分の本心を曝け出しているようで何とも庇護欲をそそるものである。 これもバカ正直な僕と一緒にいる影響なのかも――。 「嫌いになったり、しない……?」 「嫌いになるわけ、ないじゃないか……」 これ以上弱気な響子さんを見ているのが気の毒になったから抱き寄せてしまう。 そして耳元でそっと囁く。 「響子さん……。ご飯にする? お風呂にする? それとも僕?」 「えっ?」 「だから、響子さんのリクエストを聞いているの。ご飯? お風呂? それとも僕?」 「お、お風呂で……」 「はい、一名様ごあんなーい」 「ちょっと、誠君!?」 右腕は既に彼女の肩を掴んでいるということで、左腕を膝の裏に通した状態で起き上がる。 お姫様抱っこ、完成。 そのまま脱衣所までご案内するのであった。 「その……スーツ皺になるけど、いいの?」 「クローゼットに予備のスーツがあるじゃない。問題ないよね」 「それもそうね……」 「体の隅々まで綺麗にさせていただきます、お嬢様」 「えぇ、お願いするわ。誠君」 ――――― 未来機関第十四支部の会議室にあるホワイトボードにはこんな言葉が記されていた。 "第1回 新世界プログラム・監視者口調会議" 「だから監視者は"チャーン"と"ハ~イ"と"バブー"だけ喋らせて自動翻訳させればいいだろうが!」 「駄目よ。アルターエゴに余計な負荷をかけるのに賛成できないわ」 「僕もその意見に賛成だ! 語尾は赤ちゃん言葉の"でちゅ"にしようよ!」 「何言ってんだ苗木っち! ここは俺のように"だべ"を使って親近感を抱かせるのがベストな選択肢だ。俺の占いは(ry」 今度は言語プログラムをどうするかで紛糾するのであった。 つづかない
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秋の訪れを最も感じるのは、気温の変化などよりも、路傍の並木が鮮やかな色を彩るその時だ。 山吹のイチョウに紅の楓、目にも綺麗な落葉が風に乗って舞う、舞う。 花より団子の私でも、この程度の情緒は流石に理解できる。 ひょい、とかがんで、乾いた紅葉を一枚と、土に埋もれた銀杏を数個、ポケットへ摘んだ。 別に食べるワケじゃない。本当だ。 ただ、彼がこういうのを好む人だから。 「……ただいま」 「お帰り。寒かった?」 玄関を開けて、何のてらいもなく、エプロン姿の彼が奥から姿を現す。 この「ただいま」が、密かに散歩の一番の楽しみだったりする。 ここは苗木君の家。 私の事務所から遠くも近くもないけれど、昼夜問わず遊びに来るせいで、最近は私用の歯ブラシまで置かれている。 事前に連絡も入れずに突撃するのは、彼に悪い虫が付かないように予防線を張るため、という密かな理由があったりなかったり。 ただでさえ人を疑うことを知らないようなお人好しなんだから。 …閑話休題。 そう、私の家でもないのに、この扉を開けば、苗木君は迎えてくれる。 「いらっしゃい」ではなく、「おかえり」と。 いつからそうなったかは覚えていないけれど、気付いたのは割と最近だ。 まるで、それこそ此処が私の帰るべき場所であるかのように。 悪い気は、しない。全然。 「……どうしたの?」 と、怪訝そうに顔を覗かれる。 いけない。頬が緩んでいた。 私は穏やかに微笑んでいるつもりなのだが、私の無意識の笑みというものは、得てして意地悪いものに映ってしまうらしい。 「…別に。少し寒くて、頬が」 「ホント?」 と、苗木君は躊躇なく、両手を私の頬に伸ばした。 そのまま掌が両手を包み、寒さでかじかんだ心臓が、一気に動き出す。 ああ、もう、不意打ちだ。 ずっと一緒に連れ添っているはずなのに、未だに彼のこういうところには慣れることが出来ない。 「わ、冷たいや…もうすっかり秋口だね」 ほわ、と、耳まで覆う温もり。 先程まで料理をしていたのだろう、甘く香ばしい匂いのおまけ付き。 ああ、いけない、緩む、緩む。 「……苗木君、恥ずかしいわ」 「え? あ、ああ、ゴメン…」 正直に言えば、少しの照れ笑いとともに、素直にパッと手を離す。 手が触れていたのは約五秒。 温もりが一緒に離れてしまったのは心寂しいけど、贅沢はたまに、少しだけ味わうからこそ格別なのだ。 コートを掛けて、電気ストーブの前に座ると、自然と体が伸びをする。 霧切さんって猫みたいだよね、と言われたのは、結構昔の話だ。そうだろうか。 暖気に意識がとろけて、眠気に変わり始めたところで、チン、と小気味よい音が鳴る。 オーブンを兼ねた電子レンジから、苗木君が幾つもの容器を取り出した。 湯呑みに蓋が付いたような陶器、この季節でそれをオーブンに入れていたのなら、思い至るのは一つ。 「もしかして、茶碗蒸しかしら?」 「正解。さすが」 「…さすが、ってどういう意味?」 「言葉通りの意味だね」 定番となった言葉の応酬。 最近、此方の追求に少しも怯んでくれなくなった彼の逞しさを思う。 寂しく感じる半面、彼がそれだけ私に慣れたのか、と思うと、また緩みそうになったり。 「一つ寄越しなさい、毒見してあげる。散歩をしてきたから、ちょうど小腹が」 「ダメだよ、まだ。これは冷やして完成なの。食べるのは夕飯」 正面から正論でたしなめられると、食い気どころかぐうの音も出ない。 目の前に美味しそうなソレをぶら下げておいて、お預けだなんて。 犬猿雉ならストライキものである。言うなら、私は猫だそうだけれど。 不貞腐れた素振りで食卓に顔を乗せ、こつこつと陶器を指で叩いてアピールしてみる。 ふ、と、小突いたせいで一瞬開いた陶器の蓋から、嗅ぎ慣れた匂いがこぼれた。 少し癖のある、けれども香ばしい匂い。 「……」 もしや、と思い、苗木君が洗い物をしているのを見計らって、こっそり蓋を開けてみる。 滑らかな浅黄色に浮かぶ、栗色の実。 それは、私が先程摘んで来たのと同じ、 「……貴方、商店街前の通りに寄ったんじゃない?」 「え、何で分かるの?」 「どこかの誰かさんはお忘れのようだけど、これでも現職の探偵なのよ」 なんて、いつもの調子で言ってみせて、腕の中に伏せた顔を思いっきり緩ませる。 表には出さずに、そのささやかな幸せを噛みしめた。 「銀杏さ、霧切さんがそろそろ食べたいって言いだすんじゃないかって思って」 私が落葉を見て、彼のことを思うように。 彼は銀杏を見て、私のことを思ったのか。 二人で同じ場所で、相手のことを思いながら、銀杏の実を拾ったのだ。 それはとても些細な繋がりで、相思相愛にはまだ遠く、以心伝心とも違うけれど、それでも確かに繋がりだった。 ふ、と、彼の暖色のセーターに、赤に染まった楓の落葉を重ねてみる。 彼がそれだけ私に慣れたのか、と、先程は緩んでみせたけれど。 これほど小さな気付きに一喜一憂している私の方が、存外彼の色に染まっているのかもしれない。 私と彼、例えるならどちらが秋で、どちらが紅葉だろう。 願うなら、もちろん私が、彼を染める側でありたい。 これは独占欲だろうか、少し近い、ほの暗く粘っこい感情だ。 『私専用の苗木君』にしてしまいたい、そう思ってしまうのは。 と、洗い物を終えた苗木君が、此方を振り返る。 私が翳している楓の葉を見ると、ほっとするような笑みを浮かべた。 「わ、良い色の紅葉だね…拾ってきたの?」 「……ええ、喜ぶかな、と思って」 丸まらず、歪まず、染みもない、綺麗に赤に染まった紅葉を、はい、と手渡す。 くるくると指で回してみたり、蛍光灯に透かしてみたり。 子どものように無邪気な反応を見せる苗木君に、とても幸福な気持ちを抱く一方で、心苦しさも感じる。 私が『私専用の苗木君』だなんて物騒な事を考えているなんて、露とも疑っていない顔。 それもそうだ、だから私は彼に惹かれたんじゃないか。 疑うことしか知らなかった私が、疑うことを知らなかった彼に。 「……そんなもので喜んでくれるなんて、安上がりな人で助かるわ」 「こういうのは値段じゃないよ」 此方の皮肉に嫌な顔の一つも見せてくれれば、気は楽なのに。 こういうのは、得てして正面から責められる方が、罪悪感も和らぐのに。 天然だろう、それを許してくれない彼は、ホントに酷い人。 白無垢なのだ、彼は。 それを、汚れを知らないような男の子を、私の色に染めてしまいたいという醜い執着心と。 そんな無垢な男の子を、自分の欲のために汚してしまうことへの罪悪感と。 ふう、と、浅く溜息。 彼の側にいるとどうしても、自分の嫌な部分が露骨に出てくる。 光が近くなるに連れて、影が色濃くなるのと、ちょうど同じ具合だろう。 と、ふとソファの隣に、いつの間にか苗木君が座っているのに気付く。 手に持っているのは先程の紅葉と、以前私にくれたヘアピン。 ……他人が身に着けていたモノを身に着ける、その意味を、どうも彼は分かっていない気がする。 知っていて、彼のヘアピンを外そうとしなかった私も、大概だけれど。 「…出来た。霧切さん、ちょっと」 「な、何、ちょ、……」 思惑に耽っていたせいで、反応が遅れた。こういう時の苗木君は、ちょっと強引だったりする。 髪を少しだけ弄って、苗木君は私を、リビングの姿見の前に立たせた。 映りこんだ私の銀髪を背景に、流れるようにして挿されている、一枚の楓。 紅葉の髪飾りだ。 「似合ってるよ。すごく綺麗」 言葉に反応して、紅葉に劣らず、鏡の中の私も頬を燃えあがらせた。 ああ、これは、やっぱり、アレだろうか。 私の方が、彼の色に染まっているんじゃないだろうか。それはそれは、鮮やかな紅に。 ……『苗木君専用の霧切響子』。 なんだろう、そんな意味を込めたつもりはないのに、すごく淫靡に聞こえてしまうのは。 「……それでも、嫌ではないと思える辺り…私も、大概ね」 「あれ、気に入らなかった?」 「……、…ノーコメント」
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山田「ところで戦刃むくろ殿は軍人だったそうですが、どのような武器を得意としていたのでしょうな?」 大和田「男はポン刀(日本刀)で決まりだろうが!」 朝比奈「女の子だってば」 石丸「しかし軍人といえば軍刀と拳銃もしくは長銃ではないか?」 セレス「いつの時代の軍人ですか」 桑田「やっぱ今の流行はアレっしょ。光線銃とか何とか迷彩って見えなくなる服とか」 舞園「知ってます! ダンボールを被って隠れるんですね」 葉隠「そんで世界の命運をかけた戦いをしてたんだべ。俺の占いは三割当たる」 十神「いやプロフィールから推測するに…軍人だからといって武器を使っていたとも限らんぞ」 大神「なるほどな。つまり素手か」 腐川「な、何でそうなるのよ! これだから野蛮な思考しか出来ない人たちは……」 千尋「情報工作や電脳戦とか直接戦闘以外を担当してたかもしれない、ってことだよね?」 霧切「そう考えるのが無難ね(でも何かが気に掛る……)」 【自由行動中】 苗木「戦刃さんってやっぱり銃とか撃ったことあるの?」 むくろ「ええ。銃身は主にフェンリル仕官小銃……レーザー砲を各属性で使い分けていたわ」 苗木「レ、レーザー砲?」 むくろ「ええ。それと刀身は龍殺し、装甲は……き、キング・リアを///」 苗木(何故そこで照れる?) むくろ「苗木。武装に興味があるのなら、神機コレクションを見せるから私の部屋へ来い///」 ゴッドイーターってゲームの主人公所属部隊がフェンリルなんでネタにしてみた。 (シュルターに住むような汚染と荒廃した近未来世界での狩りゲー) ちなみに「F仕官小銃(残念な性能のレーザー)」、「龍殺し(残念な性能の大剣)」、 「キング・リア(残念な性能 リボン風で可愛い外見の盾)」
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「ご、めん……なさい、苗木君、……私、」 おそらく、それが私の中での引き金になったのだろう。 溜めこんでいた言葉が、溢れだすように。 凍らせていた罪悪感が、熱で溶けて零れるように。 涙の代わりかもしれない、と思った。 泣き叫ぶ権利なんて私にはないから、代わりに謝罪を零しているのだ。 あの悪夢が脳裏に蘇る。『私のせいで』と、顔の無い像に責めたてられる夢。 「ごめ、ん……なさ、……」 心拍数が上がっていく。 息が苦しい。上手く呼吸が出来ない。喉が潰されているようだ。 過呼吸の一歩手前かもしれない。苦しいのに、必死に謝罪の言葉を紡ごうとして、また喘ぐ。 苦しい。気持ち悪い。 悪寒がとぐろを巻いて、臓腑を絞めつけてくるかのような心地さえする。 「っ、……は、……」 「霧切さん?」 私の異常を察してか、調理の音が止まった。 苗木君がこちらを振り向く一瞬、心臓が裏返りそうになる。 あの夢の中の『絶望』。虚ろな瞳、しわがれた声。 振り向いた彼の姿が、瞼の裏の、あの『絶望』に窶してしまっていたら―― 「……大丈夫?」 「……!!」 びくん、と、反射で縮こまる。 肩に置いた手を、申し訳なさそうに苗木君が引っ込めた。 いつの間にか、ベッドのすぐ隣に立っている。 「痛、……」 無意識に、私は彼の手を取った。 苗木君が驚いた拍子に声を上げ、それを呑みこむ。 構わず、力強くその手を握りしめる。 男の子を思わせる骨ばった手が、ギシリ、と痛々しく軋んだ。 離れてしまうのが、こわい。拒まれるのが、こわい。失うのが、こわかった。 握り返して欲しかった。あるいは、振りほどいて欲しかった。 か細い声で、痛みに喘いで欲しかった。 決意を秘めた時の力強い声で、私を罵ってくれたっていい。 なんでもいい、反応が欲しい。 そこに『いる』と、確かめさせてほしかった。 苗木君だけだ。私には、彼しかいない。 自分のこんなにも弱った、情けない姿を、躊躇なく晒してしまえる相手は。 苗木君だけが、私を弱くする。 苗木君だけに、私は弱くなる。 「……霧切さん」 痛いだろうに、文句の一つも言わない。 此方の心情を察したかのように、膝を立てて、側にしゃがみ込む。 滑稽に見えただろうか、あるいはヒステリーでも起こしていると思われたかも。 どちらでもいい。どう思われようと。 けれども、苗木君はそんな素振りを少しも見せない。 いつもの顔色を伺う子犬のような、人懐っこい表情を浮かべている。 「霧切さんは、悪くないよ」 そして、いつもの苗木君らしい、あたたかい言葉をくれた。 「……、…」 いつも通りのはずなのに、握りしめていた手の力が、ふっと抜ける。 いつも通りのあたたかさに、安心している自分に気付く。 彼が私を邪険に扱ったことなんて、ただの一度だってないはずなのに。 どうして私は、あんなことを思ってしまったのだろう。 「熱が出ちゃったんだから、しょうがないよ。みんなも怒ってないし。パーティは、また別の日にやろう」 「あ……」 眉尻を下げる、人の良さそうな微笑み。 違う、と口をついて言いそうになってしまったのを噤む。 「今日は駄目だったけれど、明日でも、明後日でも。それが駄目なら、その次の日でも」 違わない。 私の謝罪の意図は違っていたけれど、無意識にでも望んでいたのは、きっとその言葉だった。 その言葉を、私は苗木君に言って欲しかったのだ。 ずるい人間だ。 結局、自分が許されたいだけ。 苗木君は、最初から怒ってなんかいない。恨んでもいない。 私が許されたいのは、『自分自身に』なのかもしれない。 「……そうね」 私は、自分を許せなかったのか。 感情を抱く暇もないくらい、機械的に仕事に没頭して、忘れようとしていたのか。 自責の念を。彼を見捨てかけた過去を。 なんて体たらく。それで結局、また苗木君に迷惑をかけた。 いっそ自分に呆れそうになる。 「……ええ、次の日が、あるものね」 「そうだよ、今日がダメでも」 私が気持ちを取り戻したのを確認して、苗木君はほっとしたように笑った。 「ごめんなさい、その……疲れていたから、ちょっと感情的になってしまって」 「いつもそのくらい感情を表に出してくれたら、僕も助かるんだけど」 冗談めかして、苗木君が笑う。 私を落ち付かせるように軽く手を握り返してくる。 父親が子どもをあやすような気遣い。少しだけ悔しい。 「それ、どういう意味かしら?」 「あはは」 「……ねえ、苗木君」 「うん?」 「一つだけ、いいかしら」 「……うん、なに?」 「鍋、噴きこぼれてるわよ」 あわててキッチンに戻る彼の後姿に、思わず私は吹き出しそうになった。 ――――― 鶏の旨味を染み込ませた、卵と舞茸の雑炊。 ほうれん草のおひたしには、大根おろしと手作りのなめ茸。 とどめに、デザートはヨーグルトベースのババロア白桃添え。当然、これも買って来たものではない。 「……、限度があるでしょう」 作ってもらったものに文句をつける主義じゃないけれど。 さすがにこれは、なんというか、熱を出した程度でやりすぎじゃないだろうか。 「食べられなかったら、残して大丈夫だよ。保存の効くものは冷蔵庫に入れておけるし」 「だから、そういう問題じゃなくて」 言いかけたところで、気恥ずかしそうな苗木君と視線がぶつかる。 思わず、溜息が洩れた。 本当は、分かっている。 深夜に電話を何度もかけ、目の前で過呼吸を起こしそうになって。 そんな女を相手に、気を遣わない方が苗木君にとっては難しいのだ。 言葉で気を遣われても、私は大丈夫だと強がってしまうから。 だからこうして、彼にできることで励ましてくれている。 見透かされているようで、嬉しくて、少しだけ悔しい。嬉しいのが、悔しい。 そういうのは私の専売特許なのに。 結局、文句なんて言えるはずが無かった。 「―――……、…いただきます」 手を合わせ、感謝の念を込めて、盆の上に手を伸ばし……、気付く。 スプーンが無い。 「ふー、ふー」 「……ちょっと」 いつの間にか、スプーンは苗木君の手に握られていた。 雑炊を一掬いして、自分の口元へ運んでいる。はふ、はふ、と熱そうに呼気を漏らす唇。 「……うーん。ごめん、ちょっと味薄かったかも」 「別に、それは構わないのだけれど……」 作ってくれる彼には悪い言い方かもしれないけれど、余程の酷さでなければ食べられる。 栄養と最低限のバリエーションさえあれば、シリアルやレトルトで事足りる人間だ。 それよりも。 「はい、霧切さん。あーん」 熱が上がったんじゃないだろうか、少し頭がくらくらした。 何の臆面もなく、同じスプーンを使って、私の目の前に一口分の雑炊を差し出す苗木君。 前に朝日奈さんが熱を出した時も、確か彼は看病を申し出て、似たような事をやっていたっけ。 どちらともその方面には無頓着なのか、さして恥じる素振りも見せていなかった。 妹がいたから慣れている、とは、その時の苗木君の言葉。 ふざけないでほしい。私は一人っ子だ。 あなたが慣れていようが、こっちには心の準備というものが必要だというのに。 苗木君は私の硬直などものともせず、口元に突きつけてくる。 「やっぱり、食欲ない?」 「いえ、……食べる、けど」 鼻先に、鶏と舞茸の芳しい香りが飛び込んできた。 いい匂いだ。 食欲がなかったとしても、きっと食べたくなる。そう、そこは問題じゃない。 拒むことは出来る。不衛生よ、と一言告げればいい。 一人で食べられる、と憮然としてスプーンを奪い返すことだって出来る。 普段の私なら、そうしただろう。 けれど。 「……苗木君」 けれど、今日くらいは、 「……私、猫舌だから……、もう少し、冷ましてくれないかしら」 今日くらいは、許されたっていいと思う。 頬が熱い。きっと真っ赤だ。耳も熱い。だって、こんな、幼児みたいな真似。 少しくらい赤くなったところで、不自然ではないと思う。 熱があって、よかった。 「あれ、でも、いっつもコーヒー淹れ立てで飲んd」 「――― 冷 ま し て く れ な い か し ら 」 「はい喜んで!」 薄味かもしれない、と言われたけれど、特に問題はなかった。 というか、味はほとんど分からない。熱のせいだろうか。 「あーん」 「……あ、あーん……」 熱のせいに違いない。 味はともかく、彼が気を遣ってくれたからか、とても食べやすかった。 二口、三口、と食べるうちに、不思議と食欲も戻り、デザートを平らげると幾分か体も楽になっていた。 その後は市販の解熱剤を飲まされ、毛布を重ねたベッドに転がされ。 午後になっても復調の兆しが見られなければ、病院まで車を出してくれるとのこと。 洗い物をする背中をぼんやり見つめる。 「……、」 あなたは、どうして。 どうして私に、親切にしてくれるのか。 私は酷い仕打ちをしたのに。 ふと尋ねそうになって、慌てて口を閉じる。蒸し返すのは野暮だとか、それ以前に。 その答えに、私は一体何を期待しているのだろう。 望外な感情か。単なる仲間以上の関係か。或いはもっと事務的な、『いつもの』答えか。 「……埋め合わせは、そのうちするわ」 掻き消すようにして、他の言葉に漕ぎ付ける。 「気にしなくていいって言ってるのに……」 「あなただけにじゃなくて。他のみんなにも、迷惑をかけたでしょう」 「……まあ、十神君あたりは文句言いそうだよね」 カチャカチャと、食器を重ねる音に混ぜて、さりげなく笑う。 「でも、僕は気にしてないよ」 「……わかった。苗木君風に、こう言い換えるわ」 本当に、このお人好しときたら。 恩を一つ返すのにも一苦労だ。なにせ、彼自身が恩を自覚していないのだから。 「あなたには、ずっとお世話になっているから。今回のことを口実に、恩返しがしたいの」 う、と詰まったような声を漏らす。 「そ、そんなことないと思うんだけど」 「でも、それが苗木君にとって迷惑なら……遠慮せず、そう言って。あなたが嫌がる事は、したくないから」 「……そういう言い方はずるいよ」 苗木君が困ったようにこちらを振り向くのを見て、してやったり、思わず笑みがこぼれた。 「あなたのいつもの手口じゃない。非難される謂れはないわ」 まあ、とはいえ。 金銭や、それで買えるもので恩返しとはしたくない。 彼から受けた恩は、そういう類のものではないからだ。 「何か、困っていることとか……悩み事はないの?」 「悩みかぁ」 きゅ、きゅ。蛇口を捻る音。 掛けてあった布巾で軽く手を拭き、それから玄関へ。 大きなビニール袋からパッケージを取り出すと、此方に戻ってくる。 「……パッと思いつくようなものはないかな」 「なんでもいいのよ。小さなことでも、大きすぎることでも」 「えー……でも、話してどうなるようなこともなぁ」 「別に、『私に任せて』とは言わないわ。それでも、私にだって話を聞くくらいなら出来るでしょう」 とはいいつつも、確かに彼には縁遠い言葉だ。 いつも前を向いて歩いているような人なのだから。 その時その時で、立ち止まったり躓いたりすることはあれど、物寂しさに後ろを振り向くことはない。 「そう、例えば……身長のこととか」 「……霧切さんの背が高すぎるんだよ」 拗ねたように顔を背けるのが楽しくて、いつもからかってしまう。 先程恥ずかしい思いをさせられた、ちょっとした仕返しに。 「そうかしら? 確かにいつも、ヒールや底の厚いブーツを履いてはいるけれど、じゃあ他のみんなは」 「うぐっ……は、葉隠君も十神君も、背は大きい方だし」 「ええ、そうね。じゃあ、腐川さんも?」 はは、と声だけ笑って目を逸らす。負けを認めたくない時の癖だ。 人は彼を温厚だとかお人好しだとかいうけれど、けっしてそれだけの人じゃない。 意外と芯の強い、諦めの悪い男の子。 私は、それを知っている。 実はちょっとだけ、こういうコンプレックスの話になると、負けず嫌いになるということも。 それをこうやって突っついて確認するのが、ちょっと楽しみだったりするのだ。 「はあ……同じ目線で話せるの、朝日奈さんくらいだもんなぁ」 ちくり。 「……霧切さん?」 無意識に、胸元を押さえていた。 「……まあ、あなたの身長はいいとして」 「話を振ったの、霧切さんだよね……」 あ、と、声には出さず、彼の口が形を作った。 思い当たるものでもあったのだろう。 解決出来るかは分からなくとも、悩みを共有することで、少しでも近しくありたい。 「何?」 そんな気持ちで、すかさず尋ねる。けれど、 「……ううん、なんでも」 首を振って笑みを作り、買って来たらしいカットフルーツを手渡される。 酸味の効いた柑橘の香り。 一つをプラスチックのフォークに刺して、あーん、と、また食べさせようとしてくる。 「……」 明らかに、はぐらかそうとしている。 それで私が誤魔化せないことくらい、知っているくせに。 フォークを奪い取って、八つ当たり気味にオレンジを苗木君の口に突っ込んだ。 「もごっ」 きっと、後ろめたいことではないのだろう。 そういう時の彼は、分かりやすい。目が泳ぐし、言葉もはっきりしないからだ。 『あるにはあるけれど、私に話せることではない』というのが正しい。 とりあえずもう一つ、口の中に突っ込んでおく。 「むぐ……、きりぎりふぁん?」 「……そう、分かった。『なんでもない』のね」 ふ、と冷めたような寂しさに襲われそうになって、無機質に相槌を打った。 私だって、彼に言えないことの一つや二つはある。 自分に秘密があるというのに、彼の隠し事は知りたいだなんて、随分虫の良い話だ。 出来る事なら、私は彼と対等でありたい。 あの絶望の学園生活を潜り抜け、それから同僚になった、その程度の仲。 浅くはないけれど、無遠慮に踏み込めるほど深くもない。 それに、 「で、でもさ。何かあったら頼りにしてるよ」 『その程度の仲』なりに、信頼はあるのだ。 「……本当かしら」 「本当だってば!」 「その割には、いつもいつも独りで突っ走って無茶をしているように見えるけれど?」 「……霧切さんには言われたくない」 じとり、と苗木君にしては珍しく、私を睨めつける。 あてつけか、と、私も負けじと彼を睨む。 「……ふふ」 「はは」 そして、どちらからともなく破顔した。 「……冗談よ。頼りにしているわ、苗木君」 「うん、僕もだよ」 彼が帰った後、疲れがたまっていたのか、私は吸いこまれるようにして眠りに落ちていった。 その日も。 その日も、いつもと同じように悪夢を見た。 いつもと同じ『私』、いつもと同じ『■■君』、いつもと同じ展開、そして絶望。 一つだけ、いつもと違うものがあったとしたら。 その日、絶望の貌をした『私』が、私を責めてくることはなかった。